こんばんは!
クリアカ講師の山口です( ^ω^ )
今回は以前僕が別のブログて書いた記事を新しくまとめたものを紹介します。
面白い実験の話なので最後まで付き合ってくださいね!
スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックらの実験についてお話ししたいと思います。
彼らは小学校5年生400人余りを対象に実験しました。
まず彼らは子どもたちに比較的簡単な図形パズル問題を与えます。
そして、テスト終了後、子どもたちに点数を伝え、褒めました。
このとき成績内容にかかわらず一人一人の子どもを褒めます。
半分の子どもには「あなたは頭がいいんだね」といった具合に「賢さ、才能」を褒めます。
一方、残り半分の子どもには「一生懸命やったね」といった具合に「努力」を褒めます。
この二つのグループは成績が均等になるようにわけます。
それから子どもたちに2種類のテストを与えて、どちらか好きなほうを選ばせます。
一方は最初より難しいパズルで、もう一方は簡単なパズルです。
その後、子どもたちに極めて難しいパズルを与え、その様子を観察します。
さらにテストを受けた後、ほかの人のテスト成績を見る機会を与えます。
この時、自分より成績が良かった人の答案用紙を見るか、自分より悪かった人の答案用紙を見るかを選ばせます。
賢さを褒めたほうの子どもたちは、最初の難易度の異なる問題のどちらに挑戦するか選ぶ問題では簡単なほうの問題を選び
その一方で、努力を褒められた子どもたちは9割近くが難しいパズルにチャレンジしました。
この結果からわかるように、努力を褒められた子どもは、さらに努力が認められようと難問にチャレンジしますが、
賢さを褒められた子どもは、自分を賢く見せるために間違うことを恐れてしまいます。
ですので、「あなたはもともと賢いのよ」「さすが頭がいいね」などと褒めてしまうと
子どものチャレンジ精神や努力を奪ってしまうことになります。
次の実験の結果は以下のようになります。
やたらと難しい問題を目の前にしたとき、賢さを褒められた子どもたちは比較的早く諦めたのですが、努力を褒められた子どもたちは、なかなか諦めずこの難問に熱心に取り組んだのです。
このことからも、子どものチャレンジ精神を育てたければ、その努力を褒めたほうがいいんですね。
もっと興味深いのは、この難問にチャレンジした後です。
子どもたちにほかの子どもたちの答案用紙を見せる機会を与えたとき
努力を褒められた子どもたちは、自分より良い成績の答案を見ようとする傾向が強く
逆に賢さを褒められた子どもたちは、ほぼ全員自分よりテストの出来が悪かった答案を見ようとしました。
自分より出来の悪い答案を見ることで、自尊心を守ろうとするのです。
子どもの賢さを褒めることは、自分より下の子を見つけては自分の賢さを確認するというどうしようもないマインドを作ってしまいます。
そして最後に、最初の図形パズルと同じくらいの難易度のテストを子どもたちに実施しました。
その結果、努力を褒められた子どもたちは、図形パズル問題の成績が30%上がったのに対して
賢さを褒められた子どもたちは20%ほどの成績の低下が見られました。
努力を褒められた子どもたちは、自分の間違いを積極的に見つめ、間違いから学んでいくので成績が伸びていく。
その一方で賢さを褒められた子は、出来るだけ自分の間違いを見ないようにして、自尊心を維持しようとするので間違いから学べません。
この実験から学べることは、失敗から学び、間違いを修正しようとすることを褒めることが成長の鍵であること。
教育者の立場である人はこれを経験上わかっているとは思いますが
これを機に考え直してほしいと思います。
結果ではなく過程を褒める。
どんなことでも失敗して人は学んでいくんですね。
失敗を恐れずどんなことにでも挑戦していきましょう。
長くなってしまいましたがこの辺で(^ ^)
ではまた!!