みなさんこんにちは!学習指導塾Creative Academyの相楽です。
過去の記事でも様々な勉強法をご紹介し、個人的にも探している効率的な勉強法!
探している中、最近ふと気が付いた事があります。
それは語る立ち位置が違うと、効率を求める場所も違うという事。
当たり前というと当たり前かもしれません
色々な分野からみる効率の追い求め方を理解し、自らが取り組みやすい方法をチョイスしていきましょう!
今回は脳科学の分野から!
個人的ではありますが私、木村拓哉主演の「Mr,BRAIN」が大好きで脳科学の分野に興味がありました。
学問への興味というのは意外に簡単な場所にあるのかもしれませんね!
視覚的な情報の方が覚えやすい!
脳のリソースの50%は、視覚に使われています。
つまり、脳のパワーの半分は自分の目と、見たものを情報に変換する脳内プロセスに割かれているのです。
それ以外のすべての体の機能については、残りの半分を分けあって維持されているとされています。
そんな視覚は膨大なパワーを消費しているだけではありません。
情報の吸収に関しては、他の感覚よりも優れているのです。
そのわかりやすい一例として、ある実験を紹介しましょう。この実験では、54人の熱烈なワイン愛好家にワインのテイスティングをしてもらいました。
実は、飲んでもらったものは、白ワインに無味無臭の赤い色素を混ぜたものでした。
これを飲んでもらって、被験者が味と香りだけをもとに、白ワインだと判別できるかどうかを調べたのです。
結果を言えば、判別できませんでした。
身のまわりの情報を読みとって理解するうえで、視覚はとても大きな役割を果たしており、ほかの感覚から得た情報は圧倒されてしまうことがあるのです。
もう1つ、視覚にまつわる興味深い研究結果があります。
実は私たちは、文章を画像として処理しているのです。
たとえば、あなたの脳は、この文章を読んでいる間も、1文字1文字を1つの画像として解釈しているはずです。
そのため、文字を読むには膨大な情報を処理しなくてはならず、とても非効率的です。
これに対して、絵や写真を1枚だけ見る場合は、簡単かつすばやく情報を取り入れられます。
ただの絵や写真でも良いのですが、私たちは静止しているものよりも、動いているものに特別な注意を払うようにできています。
ですから、何かを学習する際には、映画やアニメは大きな効果を発揮します。
対策:覚えたい情報の画像が掲載されているフラッシュカードを探すか、自分でつくりましょう。
ノートには、落書きや写真、雑誌や新聞からとった画像を追加してみてください。
新しい概念を学ぶ時は、表にしたり色を塗り分けたりしてみましょう。
細部よりも全体像の方が記憶しやすい
新しい情報を仕入れている時は、飲まれて迷子になってしまいがち。
どこまで覚えて何を忘れているのかの判断もつかなくなってきますよね。
そんな情報の渦に飲まれないようにするための方法のひとつが、常に全体像に戻ってたしかめることです。
何か新しいことをはじめる時、通常は全体像から出発するのではないでしょうか。
それから細部をひとつずつ習っていくわけですが、いつも全体像に立ち返り
今教わったばかりの新しい概念がどこに収まるのかを考えれば、情報を覚えやすくなるはずです。
実を言えば、私たちの脳には、学習内容の細部よりも、全体的な骨子に注意を向けやすいという傾向があります。
ですから「全体像に立ち返る」という方法は、脳本来の傾向に沿ったものと言えるでしょう。
脳が新しい情報を取り入れる際には、その情報と関連するデータがすでに脳内にあるほうが、情報を記憶しやすくなります。
まず全体像を把握する方法が効果的なのは、そのためです。
全体像を頭に入れておけば、細部の情報を取り入れた時に、関連づけて覚えやすくなるというわけです。
以前、上記を説明するうまい例え話を読んだことがあります。
まずは、脳を、棚がいっぱいあるクローゼットだと想像してみてください。
服が増えて棚がいっぱいになってきたら、カテゴリーにわけて整理するようになりますね。
たとえば、黒のセーター(新しい情報)を新しく追加するなら、セーターの棚に置いても良いし、黒い服の棚、冬服の棚、ウールの棚のどこにしまっても構いません。
現実のクローゼットでは、1枚のセーターを複数の棚にしまうことはできませんが、脳のなかでは、新しい情報が入ってくると、もともとあったアイデアの1つひとつと結びつけられます。
そうして覚えた情報は、後々思い出しやすくなります。
というのも、新しい情報を覚える時に、すでに知っていた他のいろいろな情報と関連づけて記憶したからです。
対策:学習内容の全体像をまとめた大きな図表やメモをいつも手元に置き
学習の過程で覚えた主な概念を、そこに1つひとつ追加していきましょう。
学習を高めたいのであれば睡眠を蔑ろにすることなかれ
複数の研究結果によれば、新しいことを学んで、それをテストするまでの間に1晩の睡眠をはさむと、テストの結果が大きく向上するそうです。
運動技能に関するある研究では、新しいスキルを身につけてから、1晩の睡眠をはさんで12時間後にテストを受けた被験者では、テスト結果が20.5%も向上しました。
それに対して、学習からテストまでに昼間の4時間をはさんだだけの被験者では、3.9%の向上しか見られませんでした。
昼寝でも、1晩の睡眠と同じような学習向上効果が得られますカリフォルニア大学の研究では、難しいタスクを終えたあと、昼寝をはさんでからまた同じタスクをさせた被験者のほうが、昼寝をはさまずに2度のテストを受けた被験者に比べて、2度目のタスクの結果が良くなりました。
学習の前に睡眠をとっても効果があります。
このカリフォルニア大学の研究を率いたMatthew Walker博士によれば、「睡眠をとると、脳は乾いたスポンジのような状態になり、新しい情報がしみこみやすくなる」のだそうです。
これとは逆に睡眠不足はおそろしいものであると言えます。
睡眠の仕組みやその目的は、まだ完全に解明されていません。(いくつかの説はあります)
そのせいで、私たちは睡眠の必要性を軽く見てしまいがちです。
眠りの働きがはっきりしていないとはいえ、睡眠が足りないと何が起きるのかという点についてはいくつかのことがわかっています。
睡眠不足の時には、リスクを避ける、なじみのある習慣に頼るなどの安全策をとりがちになります。
また、疲れていると体がうまく動かないため、身体的なケガを負う可能性も高くなります。
なかでも重要なのは学習への影響です。睡眠が足りていないと、新しい情報を取り入れる際の脳の能力が場合によって40%近くも低下します。
1晩ぐっすり眠れば、翌朝すっきり目が覚めて、脳の準備が整います。
それに比べると、徹夜で行う「一夜漬け」の勉強には、苦労するだけの価値はなさそうです。
ハーバード・メディカルスクールの研究によれば、学習した後の、最初の30時間が重要です。
この期間の睡眠が足りないと、30時間よりもあとに1晩ぐっすり眠ったとしても、それによる学習上の効果が相殺されてしまうのだそうです。
対策:一夜漬けは厳禁です。練習や勉強は、充分に休息をとって頭が冴えている時にすること。
また、新しいことを覚えた直後は、絶対に睡眠不足にならないようにしましょう。
新しいスキルの練習やそれに関する読書は、夜寝る前や、昼寝の前にするようにしましょう。
目が覚めたら、寝る前に学習した内容の中から、覚えていることをいくつか書き出してみてください。
最高の学習法は誰かに話す事
自分が学んだことを誰かに教えなければならない状況に置かれると、新しい情報を吸収する能力が高くなります。
頭の中で情報をうまく整理し、より正確に記憶し、学習した情報のなかでも特に重要な部分を覚えられるようになるのです。
ある研究では、被験者を2つのグループにわけ、片方のグループには覚えた情報をテストすると告げ、もう片方には覚えた情報を別の人に教えなければならないと伝えました。
実際には、どちらのグループも、覚えた情報のテストを受け、別の人に教えることはしませんでした。
それでも、別の人に教えることになると思っていた被験者のほうが、テストで良い結果を出したのです。
この研究の筆頭著者John Nestojko博士によれば、この研究結果は、学習前や学習中の被験者の心がまえ次第で、新しい情報の学習効率に大きな違いが出る可能性を示しているそうです。
「比較的簡単な指示を与えるだけで、被験者の心がまえを良いほうに変えることができます」とNestojko博士は説明しています。
私たちに自覚はないのですが、あとで誰かに教えなければいけない情報を覚えようとする時には、無意識のうちに、学習方法が効率的なものになる傾向があります。
たとえば、情報の最も重要な部分や、それぞれの概念の結びつきに注意を払い、頭のなかで情報を注意深く整理するようになります。
対策:ノートやブログに、覚えたことを書きこむようにしましょう。誰かに教えるつもりになって、覚えたばかりの新しいコンセプトを書き出してみてください。
同時並行で学習した方が、新しい情報を覚えやすい
私たちがよく使いがちな学習方法のひとつを、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の研究者Dick Schmidt氏は「ブロック・プラクティス(集中的練習)」と呼んでいます。
ブロック・プラクティスとは、何度も繰り返して特定のことを練習したり、集中的に覚えたりするアプローチのこと。
たとえば、何時間も続けて歴史の勉強をしたり、テニスのレッスンでサーブだけを練習したりするのが、それにあたります。
Schmidt氏は、この方法ではなく、「インターリーブ(同時並行)」と呼ばれる別の学習方法を勧めています。
これは、複数の情報やスキルを混ぜ合わせて学習する方法です。
同じくUCLAで心理学を研究するBob Bjork氏もインターリーブ・アプローチを取り上げています。
Bjork氏はその一環として、さまざまなスタイルの美術作品を画面に表示して被験者にそれぞれの特徴を教えるという実験を行っています。
一方のグループにはブロック・プラクティス形式(ある画家の特徴を示す6つの例を続けて見せてから、次の画家の例に移る形式)で画像を見せ、別のグループにはインターリーブ形式(複数の画家のスタイルの例を混ぜて見せる形式)で画像を見せます。
その後、2つのグループの被験者に、先ほどは見せていない絵を新しく示し、それがどの画家のスタイルだと認識できるかどうかテストします。
すると、インターリーブ形式のグループが約60%前後の点数を取るのに対しブロック形式のグループの得点は30%前後にとどまるのです。
なお、驚いたことに、この実験の被験者のうち70%ほどは、ブロック・プラクティスが最も効果的な学習方法だと思っていたと述べています。
どうやら、学習に役立つ方法を客観ていに理解するのはなかなか難しいようです。
Bjork氏の考えによれば、インターリーブに効果があるのは、人間に本来備わっている「パターンと、そこから外れたものを認識する能力」をうまく利用しているからだそうです。
また、もっと実際的な面から言えば、すでに知っている情報と新しい情報を同時並行的に学習することで、情報を定期的に見直す機会を得られるという利点もあります。
インターリーブを実践したいなら、たとえば試験前には、取り組むべき3種類の科目を代わるがわる勉強してみると良いでしょう。
外国語を学ぶ時には、スピーキング、リスニング、ライティングといったスキルをそれぞれまとめて学ぶのではなく、組み合わせて練習するようにしてみましょう。
テニスの練習なら、今日はフォアハンドだけ、今日はバックハンドだけ、今日はサーブだけといったレッスンをするのではなく、1回のレッスンで全部を練習するようにしてください。
対策:新しいテクニックを覚えたり練習したりする時には、別のテクニックと同時並行的に練習しましょう。
たとえば、外国語を学ぶ場合は、すでに覚えている単語と新しい単語を組み合わせて学習するようにしましょう。
Bjork氏も言っているように、私たちはもっと賢く学習しなければいけません。
「どんな仕事についていても、ほとんど常に、新しい技術を身につける必要があります。うまく学習するための方法を知るのは、とても大切なことです」とBjork氏は語っています。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は効率的な勉強の方法を脳科学の目線から見つめてみるとどのような方法があるのかをご紹介しました!
最初にもあるように個人的に脳科学のアプローチは好きな分野でもあるのでスッと入ってくる部分が多いです。
モチベーションは自らの好きな部分に多く影響されるもの。
好きな分野から効果的な勉強方法を探してみるのも良いかもしれません!
次回も身になる内容をお届けできるよう自分自身も勉強して参ります!
またお会いしましょう!
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